臘扇忌に詣でて―法友からの葉書
2025.06.12

6月8日臘扇忌に参詣されたご婦人からの葉書の文面を了解を得て転載します。前住時代から40年余り聴聞に通われているご婦人、広島生まれの安芸門徒です。
「南無阿弥陀仏 昨日(6月8日)の島﨑暁民先生の法話はすごかったです。先生の人生、すべてをかけて話されていました。あの場に出遇えた私は幸せです。大事な場でした。仏法の道徳(※レジュメ中の清澤先生の「道徳」を指す)、すごい話でした。最近世間でいう道徳を知らずに生きている人が多々いるなと思います。身勝手に。私のこと― 合掌」
正岡子規に宛てた清澤先生からの手紙を島﨑先生は身で読みぬかれていました。まさに身読です。藤原鉄乗先生は『歎異抄身読記』という名著をのこされましたが、まさにそれでした。また、二河白道中の「正(まさ)しく身心に当たりて」(『真宗聖典』①220頁)を、かつて池田勇諦先生は「正しい聞き方」と教えてくださいました。
聖教から、また師友から習うのは「聞き方」、つまり姿勢であることを知らされます。賜る姿勢とは「帰命」、それこそが相続されてきたのでしょう。
葉書末尾の「私のこと―」の一語が光ります。南無阿弥陀仏