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コラム・法語
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「私はまだ勉強していないので答えられません」

2021.12.20

会場:港区虎ノ門光圓寺様 会館1階

12月18日(土)寺院支部組織=東京6組主催の育成員(僧侶)研修会が開催された。講師は昨年度に引き続き、マイケル・コンウェイ師(大谷大学真宗学科准教授)であったが、コロナ収束傾向の中、京都から東京までご出講いただいた。
講義のテーマは「英訳教行信証「総序」に浄土真宗の教相を学ぶ」と掲げ、教えの構造を学ぶ視点で、英語をとおして一々の語句の意味内容を明瞭に把握する趣旨である。日本語の講義であり、会場に10名・Zoomは20名余、計30名余のご参加だった。組外を含めて広く告知したので、ありがちなことだが僧分よりも聞法の意欲が熱い門信徒が中心となった。「道俗時衆共同心」(『正信偈』)とある通り、「道俗」=「坊さんであっても無くても」である。

マイケル・コンウェイ師(1976年アメリカ合衆国イリノイ州生まれ・2003年大谷大学大学院入学・現在は大谷大学准教授!)

質疑応答の際に、南房総からご参加されたご住職から、法然上人を批判弾劾する趣旨の明恵上人『摧邪輪(ざいじゃりん)』についての質問があった。講義中に立教開宗、そして法難に話が及んだので、それに関連した的確な問いであった。

マイケル先生は「ありがとうございます。いい質問ですね。ですが私はまだ『摧邪輪』についてきちんと学んでいないので、お答えできません」と切り出され、現在の受けとめに限ってとの前置きで応答された。

マイケル先生の真理に対する謙虚さに私は深い感銘を受けた。講義も、応答の内容も響いたが、その姿勢こそ最も学ぶべきものであった。活説法である。
かつて毎田周一師が「法話とはー?」と師である暁烏敏師に尋ねた時、「法話とは、皆の前で私一人が学ばせていただくことだ」と 暁烏師は応答されたというが、その逸話が私の眼前で繰り広げられたのだった。ありがとうございました。南無阿弥陀仏

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