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〈開催報告〉4月22日(土)暁宇忌

2023.04.23

「愚者具舎」 ぐしゃぐしゃ 文:林暁宇師/書:谷田暁峯師

3年ぶりの暁宇忌が了善寺本堂にて勤まりました。
本年は林暁宇師17回会(釋暁宇・2007年4月29日満84歳)、谷田暁峯師13回会(釋暁峯・2011年10月22日満78歳)のご正当でもあり、例年の一泊形式は控えたものの、半日の法事となりました。

お勤めの後に両先生の遺文の一節を拝読 「どこへ行こうと、たとえ知らない人たちばかりの新天地に行ったとしても、必ずこいつ(自分)がついてきます」(谷田師) 二度の家出を通じて、「不楽本座」の因をわが身に見た表白 その後に明達寺からも出奔されたのでした―


本堂には31名、Zoomには最多22名が参詣されました。そのうち、9名が初参詣でした。林先生ご西帰から丸16年が過ぎ、かつて具足舎や広大舎に集った方々の多くは浄土に帰られたり、外出叶わなくなったり、ご縁が途絶えた方もおられます。ですが、両先生とのご縁がなかった方が過半となりつつある中でも続いているのは不思議なことです。いわゆる組織的動員でなく、「お参りしたい!」という全身感情が醸成する僧伽の熱気でした。
ある方は「みなさん、素人でしたよね」と評していました。素人も素人、愚者具舎〈ぐしゃぐしゃ〉ですから。

石川県能美市から参詣された角谷俊隆さん
北海道芦別市在住 石井輝子さんの感話(Zoom)に聞き入りました


お勤めの後に感話を頂戴しました。石川県から拙寺本堂にお参り下さった角谷俊隆さんは、林先生の葬儀に参詣されたことから、広大舎谷田先生を知り、立派なお内仏がある家に生まれ育ちながらも仕事一本槍で見向きもしなかった仏法にご縁が出来た、と語られ、また地元(能美市五間堂町)の「十八日講」はコロナ前は100名超のお参りだったが、今は30名ほどになった―と危機感を吐露されました。前日は茨城のご旧跡参拝に行かれ、建築関係の仕事では数十回も通っていた場所を親鸞聖人が歩かれていたとは・・と見過ごしてきた事実をそのままに話されました。

その後は全国各地からZoomで感話をいただきました。
愛知県井野優介さん、鍋谷で林暁宇先生ご夫妻と5年ほど同居された北海道石井英樹・輝子ご夫妻、大分勝福寺様の藤谷知道住職と同寺門徒の佐藤麗子さんと香田紀子さん、最後には林暁宇先生のご親族である林和子さんがそれぞれに、出遇いの縁、林先生から、綾子奥さまから聞きとった言葉、ご自身が抱く悩みや新たな見開きを語ってくださいました。

林先生からお聞きした「人間は絶対に頭が下がらんもんや」との一言が忘れられないと言われる方もおられ、またすべてを見抜くかのような、あの眼を憶う‥との声もありました。同居されていた石井輝子さんは、老化に苦しむ綾子奥さまから「アンタ、殺してくれんか」と言われたことも話してくださいました。「愚者具舎」こそ、浄土の風光でありました。

大分県勝福寺様のご門徒 ご両名共に耳の底に留まる林先生の仰せを語ってくださいました


実は・・、お勤めの後の14時40分からの感話は、1人@5分×5名=25分、余裕をみて40分以内と見定め、15時20分~法話の予定でした。がいずれの感話も率直で飾りがなく、皆で聞き入ることとなりました。休憩を挟みつつ、16時40分まで感話2時間!の法会となりました。仏教用語はほとんど出てこない表白でした。

小憩後に「愚者になりて往生す」と題した法話を15分、恩徳讃斉唱で17時閉会。
法話中に私の口を突いて出たのは、「いやぁ、、、法事はいいものですね」でした。念仏の僧伽においてこそ、真宗仏事はすでに成り立っているのでした。

愛知県井野優介
大分県勝福寺様 藤谷知道師



遠近各地から、遠くは岩手県から、石川県から、富山県から、茨城県から、京都府から、北海道から、拙寺本堂に参集くださり、Zoomもまた北海道から福岡県まで広くお参り下さいました。振り返れば、義理参りがまったくいない、実に清々しい法事でした。

「今生ゆめのうちのちぎりをしるべとして、来世さとりのまえの縁をむすばんとなり。われおくれば人にみちびかれ、われさきだたば人をみちびかん。生生に善友となりて、たがいに仏道を修せしめ、世世に知識として、ともに迷執をたたん」(聖典929頁)。

愚者具舎万歳!暁宇忌万歳!南無阿弥陀仏。

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