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倒るれば倒るるままの庭の草(良寛)

2023.09.01

島﨑暁民先生から、お便りが届いた。「通信教育」と 私は先生に申し上げているが、少なくとも便箋4,5枚、多い時には数十枚のお便りが加賀から毎月1,2通は届く。その内容の深さに、私はしびれている。大地を踏みしめている人ならではの骨太である。ひよっこの私には、とても歯が立たない。歯が立たない世界があると知らせてくださる意味で、私にはありがたいご化導である。

松野純孝先生(1919-2014)は、なかなか火がつかないが、いったん火がついたら決して消えない水楢を越後では「どんごろ」と呼ぶが、それが親鸞聖人だと言われている。島﨑先生もまた「どんごろ」である。

8月1日付の便箋5枚にわたるお便りの書き出しには、良寛の句がしたためられていた。

「謹啓 ごぶさた御容赦。

 倒るれば倒るるままの庭の草 良寛

さらにお便りの中ほどには、次のように書かれてある。

「右の句は良寛が死病をさとった頃の句でありますが、なんとなく愚生のこの頃のざまに近く、愛吟しております」(原文ママ)

満93歳のご老僧の感得は、しみじみと深い。南無阿弥陀仏

※境内掲示板 「 電流は一点において触れる 毎田周一 」



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