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天命に安んじて人事を尽くす(清澤満之)

2021.06.01

清澤満之師(きよざわまんし・1863-1903 明治36年6月6日西帰・41歳)

ことわざに「人事を尽くして天命を待つ」とある。
「まずは全力を尽くす」➡「ここまでやったから、あとはお任せだ」 という運命論であり、 広く知られた人生訓である。「あとは何とかして下さる」というほのかな期待も感じられ、この「天命」は「結論」であり「終着点」である。
一般に宗教に対するイメージも、このことわざどまりであろう。「こうなれば、あとは神頼みだ」となり、敬虔な不作為と判断停止を生む。本願他力も「自力は×・他力は○」といった相対的な構図にゆがめられ、改善努力や批判精神までを委縮させる骨抜きが起こる。根深い誤解である。

明治期を生きた清澤満之師は、ことわざとは真逆に「天命に安んじて人事を尽くす」と言われた。
「天命に安んじて」 とは、因縁の法により成るように成っている現実回帰を促す命令であり、「人事を尽くす」とは、己が分限=自分までも「天命」と拝命し、分限を尽くす「出発」を意味する。

某寺で目にした、藤代聡麿師の法語の一節を想起する。
「なるようにしかならぬだろうが、なるようには必ずなる。その成ったところに全生命を打ち込む」。
他力教は、無力主義ではない。真の自力主義と讃嘆したい。


以下、暁烏敏師御作『清澤満之先生讃仰』和讃からの抜粋である。
「他力」への誤解を破って下さる、驚きの言葉の連発だ!

絶対他力はただひとつ
 天地に満つる力なり
 他力の外に自力なし
 自力の外に他力なし

われ等が自力と思いおる
 力も他力の廻向(えこう)なり
 天地に満つる妙用は
 自力他力と荘厳(しょうごん)す

他力の教をききちがえ
 人の自力ときらいおる
 萬善諸行の根底に
 動く他力を教えたり
 

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