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人間あるが故に仏教あるなり(加藤辨三郎)

2024.03.01

加藤辨三郎氏(かとうべんざぶろう:1899-1983)は、協和発酵工業の創設者(現「協和キリン」※東証プライム)であり、念仏者であった。金子大榮先生に師事され、師の「最後の遺文」『光輪鈔』(昭和52年・在家仏教協会)の「あとがき」を執筆されている。
実業界にあって「在家仏教協会」を設立(コロナ下にて2021年解散)、「大手町ビル」内に事務局を置き、毎週末に仏教講話会を開き、一時は全国展開されていた。10年以上前のことだが、近田昭夫先生(東京七組顕真寺前住職・故人)がご出講された際など、週末の閑散とした「大手町ビル」内にて数回法話を聴聞させていただいたことがある。(法話は午前中で終わり。近田先生から「真ちゃん、昼ご飯を食べにいこう!」と誘われて、やはり閑散としたビルの地下街の居酒屋に。「昼ご飯」は、ランチ定食ではなく米を原料とした液体食に・・笑)

実業界に生きる氏が金子先生を師と仰ぎ、会社の利益の一部を仏法弘興に注いでいた姿勢に感銘を受ける。都内住職や門徒有志10名ほどで『浄土論註』を毎月輪読しているが、メンバーの一人は加藤氏の薫陶を受けた協和発酵の元常務氏である。加藤氏の聞法求道の姿勢が飛び火した、仏法相続の例証と私は仰いでいる。

標記の一言は「凡夫あるが故に仏あるなり。仏ある故に凡夫あるにあらざるなり」との円乗院宣明師(大谷派講師・1749-1821)の言葉に出遇った加藤氏が、自身の言葉で表現された一節である。 さらに「浄土の存在を実証するものも、煩悩の人生のほかにはない」(前掲40頁)と筆を進められている。

これらは説明ではない。すべてが実証実験のレポートである。だから言葉に力がある。「仏法でなくては救われない人間のある限りは仏法は滅びない」(前掲41頁)とも。南無阿弥陀仏

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