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コラム・法語
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問答-9月15日石川県加賀市にて

2023.09.18

池田勇諦師


石川県加賀市の大聖寺教務所常葉会館に池田勇諦先生がご出講されました。「唯仏是真」との讃題でした。

池田家は石川県能美郡がルーツであり、先生にとってはいわば「故郷」でのご法縁でありました。それだけに、いつも以上に熱を帯びた名説法でした。
大聖寺教区と小松教区との合併に伴う、両教区の門徒組織の統合記念の法座であり、 会場には100名超の門徒が詰めかけていました。玄関にまで椅子を並べる熱気は、さすがは加賀門徒!でした。かつて広大舎などでお会いした方々とも顔をあわせることができ、私にとっても嬉しい一日でもありました。


二席のご法話後、質疑応答に移りました。30分余りに及びましたが、30代と見受けられる若い女性の質問と師の応答が深く刻まれました。

女性「自分で南無阿弥陀仏と言った時には、これは私が自分で言っているのでしょうか。それとも阿弥陀さんが言っているのですか」

前置きもなく、また力みもなく、しかもファッショナブルなイメージの若い女性の質問でした。浄土真宗の要義をいかにもあっさり問われた意外さもあり、場内には笑い声も少々聞こえました。

池田師「それはねぇ・・他人から聞いて「ああ、そうですか」となったら、ホンモノではないから、貴女が気づくしかないです。説明すれば、「貴女がナンマンダブツとお念仏申すことは、如来さまが貴女を呼んで下さっているお声だ」と言えますよ。けど、そう聞いて、貴女が「ああ、そうですか」と言っても、それはオハナシや。自分自身の中から、それが湧いてきたら力になるのですから、そんなことを聞いたってダメ。自分自身ではっきりするまで、体当たりして聞いてください。それしかないです。答えを聞いて、それを掴もうなんてとんでもない」

場内から再び笑いが漏れ、先生は自らに向かって「ハー、今日は力んだな」とつぶやかれると、どっと笑いが起こりました。

この問答は、仏法聴聞の何たるかを端的に教えてくださっています。南無阿弥陀仏


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