東京教学会議主催「先達に問う 一泊研修」
2024.06.29
真宗大谷派東京教区有志で立ち上げた「東京教学会議」は、2021年1月以降、ミーティングを重ねて、2023年3月にテキスト『仏智をつたえ申す―法話のための真宗基礎学』(執筆者:教区内「擬講」嵩(かさみ)海史先生・青柳英司先生)を刊行。その後に教区内寺院の副住職でもある青柳英司先生(擬講/親鸞仏教センター嘱託研究員)を講師として「真宗教学基礎講座」(全6回)の講座を2クール計12回開催、1期77名、2期58名が受講されました。
その間に日帰り旧跡参拝・「話し方セミナー」(2回開催)・「法話のための特別座談会」・「輪読会」(開催中)等を開いてきました。
僧侶のための「生涯学習スキームの自主運営」を目的としており、対象は真宗僧侶(他派歓迎)に限定。教団や教区とは関係せず、前例を踏襲せず、予算消化体質から脱却して、参加費収入とカンパによって運営しています。
今回は「先達に問う―1泊研修」と題して、渡邉晃純(こうじゅん)師(愛知県豊田市 守綱寺前住職・昭和15年生まれ/84歳)、池田勇諦(ゆうたい)師(三重県桑名市 西恩寺前住職・昭和9年生まれ/89歳)、両先生のご自坊を訪ね、それぞれにご講義を拝聴しました。渡邉先生には「住職の仕事って何ですか?」、池田先生には「どうしたら法話ができますか?」との講題をお伝えし、愚問に応答いただく講義となりました。
いまさら聞けないこと、あるいはすでにわかっていることこそ、です。「日ごろ知れるところを、善知識にあいて問えば、徳分あるなり」との蓮如上人のお示しは、真宗聴聞道の極意でしょう。
今回の研修においては、両先生共に私どもの愚問を真正面から聞き取ってくださったうえで、ノウハウや対症療法でなく、真に問うべき一大事をお示しくださいました。根源へ、根源へ、という方向のご講義でした。
両先生は実に若い。魂が若い。老化しない。自信を尽くす他に教人信なし。
自ら燃え上がり、周りを照らし、飛び火する。
講義の結びで池田先生は「ロウソク」「お互いに燃えましょう」と仰いましたが、渡邉先生、池田先生が実は「ロウソク」でした。
両先生、そして聞思を共にしたお仲間に御礼申します。ありがとうございました。南無阿弥陀仏