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コラム・法語
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オギャア

2020.07.11

「私共自身は自分の生活を以て、自分の誕生の声を翻訳(ほんやく)せねばならぬのであります。天上(てんじょう)天下(てんげ)唯我独尊(ゆいがどくそん)の語(ことば)は私のオギャアの翻訳である。言い換えれば私も誕生した時に天上天下唯我独尊と叫んだと信ずるようになったからであります。
そして私は宗教とか信仰とか言ったとて別のことがあるのではなくて、各自が自分の誕生の一語を翻訳することであると考えておるのであります 」

『暁烏敏全集』「更生の前後」〈1919(大正8)年〉12巻183㌻



女性問題を報じるゴシップ記事によって凋落した後、四年間の沈潜を経て「更生」を叫ぶ1919年の著作の抜粋である。古びていないどころか、最も新しい。オギャア自体が国を超え、時代を超えているから、古びるはずがないのだ。「出世の大事」(『真宗聖典』152㌻)とは、「オギャアの翻訳」「各自が誕生の一語を翻訳すること」だったか。

「赤ん坊が母の胎内から生まれるやすぐ声をたてます。あの声に薩摩の人の子と奥州の人の子との区別はないでしょう。進んでいえば、中国人の子も、インド人の子も、イギリス人の子も、フランス人の子も、ロシア人の子も、ドイツ人の子も、エスキモーの子も、前代の子も、現代の子も、生まれてすぐの叫びは、オャとか、ホギャとか、オギャという声でありましょう」(同上182㌻)

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