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コラム・法語
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年の初めに思うこと

2025.01.08

本年も宜しくお願い申し上げます。

新年も八日になると、フツーの生活ですね。正月は正月でいいけれど、フツーの生活をこそ、仏道の実験場所に転じ荘厳くださるのが阿弥陀の本願でしょう。

林暁宇先生の13回忌のご正当命日、2019年4月29日付で刊行した『ほんとうにしたいことがあったらそれをやれ 林暁宇書簡集』(暁宇会選書②・残部稀少)を読み返しています。この書簡集は全国の知友同行に林先生からの書簡や葉書を送ってくださるように呼びかけて集まった700通ほどの中から抜粋し、一冊の本にまとめたものです。先日ご西帰された熊谷宗恵元宗務総長や崇信学舎を切り盛りしてくださっている宮森忠利師に宛てた書簡の抜粋も収めています。サッと書きあげたような紙片、年賀状、原稿用紙数枚にわたる長い書簡もありました。

その中に大谷派の現状はもとより、私のフツーの生活における姿勢を照破する一節がありました。


教団が本当に同朋会運動を推進しようとするなら、私は自分のお寺のご門徒の一軒一軒を、必ずお勤めをする家庭にしていくということだと思っています。どんなに盛んな大会を行っていても、この地道な運動に真剣に取り組むことを抜きにして、真宗が真の真宗に立ち返り、伝統されていくということは不可能だと思っています。(滋賀県広善寺様宛書簡(抜粋)/『林暁宇書簡集』78頁)

「盛んな大会」とは、例えば2023年春に本山で勤まった「親鸞聖人御誕生850年立教開宗800年慶讃法要」です。35億円もの浄財を費やして、いったい何が残ったのでしょうか。

派手なことよりも、毎日「正信偈」をお勤めすることがフツーの生活と感じられる私に育てられること。地味ですが、これほどに大きな変革はありません。

上目づかいはやめて、足下に帰れ!
巳年の今年。「汝、地を這う蛇になれ!」と聞こえます。南無阿弥陀仏

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