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コラム・法語
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色かたちなき土徳の顕現

2023.11.02


滋賀県内の某別院報恩講にご縁をいただき、お育てにあずかってきました。聞くところによると、直参の門徒(仏事等を委嘱する門徒)は60軒弱、教区内全寺院と全門徒によって支えられているそうです。門徒は手次寺のみならず、二つの別院の経常費もご志納下さっているという、全国的にも稀有な別院です。東京では考えられないことです。蓮如上人や教如上人など本願寺歴代の上人(本山住職)が命をかけた場所には、地下水脈が今も流れています。無論、過疎化や人口減少、世代交代の波は押し寄せています。だからこそ、いよいよ原点回帰しかないぞ-とのご催促と感じます。

コロナ明けの報恩講ながら参詣100名超で満堂でした(許可を得て別院HPより転載)



3昼夜4日間に及ぶ報恩講は、主に門徒で構成されている運営委員会がホントに「運営」されています。委員長も門徒でした。
帳場(会計)・音響・参勤法中(法要に出仕する近在住職)や講師接待・お斎(絶品の蕪のお椀「お講汁」。忘れがたい味わい!)・設営・片付けまで定められたタイムテーブルに従いテキパキと。
廊下ですれ違う参勤法中やご門徒が「遠来ありがとうございます」「ご苦労様でございます」と会釈くださるのは、講師個人への挨拶でなく、どこまでも「ご法義を尊ぶ姿勢」の顕れであり、あの会釈ひとつに深い歴史があるのでした。
住職になりたての頃、「葬儀にて周囲が丁重にしてくださるので、偉くなったようでくすぐったい・・」と漏らしたら、林暁宇先生から「アンタを敬っとるんでない。「袈裟」を敬っているんだ。『正法眼蔵』の「袈裟功徳」を読みなさい」(「袈裟の徳用」『口伝鈔』658頁)と、謙虚なようで傲慢な勘違いを知らされたことを憶いおこしました。
満堂の参詣者の中には『真宗聖典』を開いているご門徒も10名ほどお見かけし、参勤法中や坊守方も20名以上は座っておられました。
「御正忌に終わり始まる月日かな」と言われる通り、報恩講が一年の節目となってくださる浄土真宗の生活に遇えました。南無阿弥陀仏



勤行集を配ったり、「乗如上人御越年法要」の案内を渡したり・・
1日4席の法話が基本、しかも年末年始の10日間。大事な伝統です。


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