〈開催報告〉10月7日(土)・8日(日)報恩講円成しました
2023.10.08
10月7日(土)・8日(日)の両日、報恩講が勤まりました。日程を検討した昨秋時点では、コロナ感染の収束が見通せておらず、例年より前倒しで勤めることにしておりました。(※明年は10月26日(土)・27日(日) 講師:一楽真師)
岐阜県・愛知県からご参勤くださった徳永智也法兄、井野優介法兄を含む6名の法中でお勤めをし、8日(日)は久々にお斎を用意した報恩講となりました。2019年までの賑わいとは異なり、堂内の椅子数を超える参詣をお迎えすることには及びませんでしたが、 私(住職)が両日にわたり祖師親鸞聖人のお徳を讃嘆させていただき、ゼロからの再出発として刻まれました。「教授の恩徳」の一語が去来したことでした。
法話にて蓮如上人が「ご病中よりかねてご遺言」され、上人ご自身の葬儀で勤まった和讃三首を紹介しました。自らの生涯の最後に、これらの和讃を勤めよ、とご遺言された上人のお心にうたれます。報恩とは―いのちより大切なこと―(曽我量深師)を賜わった責任と使命となって人々を突き動かす、本願の一人ばたらきなのでしょう。
無始流転の苦をすてて/無上涅槃を期すること/如来二種の回向の/恩徳まことに謝しがたし
南無阿弥陀仏の回向の/恩徳広大不思議にて/往相回向の利益には/還相回向に回入せり
如来大悲の恩徳は/身を粉にしても報ずべし/師主知識の恩徳も/ほねをくだきても謝すべし
正像末和讃 №48・50・58 『真宗聖典』504・505頁
三首すべてに「恩徳」の一語が含まれ、本願が凡夫にはたらく二つの相(往相回向・還相回向/浄土へ・浄土から)を讃嘆され、尽きることのない仏恩師恩を詠う「恩徳讃」をもって生涯をしめくくりたい―と自らの葬儀について「御遺言」されし上人の姿勢は、報恩行そのものと仰ぎます。
明年の報恩講に向けて、お待ち受けの日々が始まりました。南無阿弥陀仏