〈開催報告〉8月25日(日)香草忌
2024.08.26
大谷大学マイケル・コンウェイ准教授をお招きして、暁烏敏師(あけがらすはや)71回会記念法座「香草忌」(こうそうき・昭和29年8月27日西帰/香草院釋彰敏)が勤まりました。本堂34名・Zoom参詣14名をお迎えし、「念仏の謂われを聞き開く」と題した記念法話を聴聞させていただきました。
マイケル先生は、前日まで新潟での研修会に一参加者として聴講されて、拙寺に来られました。学び続ける真摯な姿勢が伝わってきます。
かつての荒廃したどん底暮らしの中で、ふと「参禅でもしようか・・」と立ち寄った1998年夏、シカゴ仏教会では「香草忌」が勤まっていたそうです。
そこで法話に立たれた小柄な尼僧、パティ・中井師から暁烏敏師の仰せとして「I am the most evil person」(私は世界で最も邪悪な存在である)の一語に出遇われます。そして傍らの写真に映る暁烏師の姿にうたれたのでした。 「邪悪」の語とは真反対の、師の崇高な姿が大きな問いとなったのでしょう。後に、その姿は「南無阿弥陀仏」そのもの、つまり南無するところに阿弥陀なる功徳が満ちる―と知ります。
「浄土真宗」という言葉さえ知らない青年が期せずして自らを言いあてられ、たった一語との出遇いが海を渡らせたのでした。仏縁なければ、たとえ隣家に住んでいても、寺に暮らしていても、聴聞するご縁は開けません。「たまたま行信を獲ば、遠く宿縁を慶べ」(親鸞聖人『教行信証』「総序」聖典第一版149頁)、実に厳粛であり狂いがなく不思議なものです。
マイケル先生の獅子吼は、画像からも聞こえてくるかと。
尚、来夏もご出講くださいます。南無阿弥陀仏