迎春 本年も共に仏法聴聞を
2023.01.01
令和5年 2023年が始まりました。
厳しいニュースが続いた昨年の流れは、今年も続くのでしょうか。
七高僧の一人、源信僧都の言葉を基に、親鸞聖人は「本願念仏の教えは、濁世の目足(じょくせのもくそく)」(聖典402頁)と言われています。
「濁世」とは、私たちの我欲が支配する不透明な時代状況、つまり何が真実であるかが見通せない社会を指します。親鸞聖人においては、念仏とは「濁世」を離れて浄土に往かしめる力なればこそ、「濁世」にあって「濁世」の問題を見つめる目と現実の泥沼に立つ足を与えてくださるはたらきだったのでしょう。
今年も数多くの法座を開きます。また葬儀や法事もまた、亡き方を縁として仏教に学ぶ法座です。仏教に学ぶとは、最も具体的にはハッとする一言に出遇うことです。そして、人生の先達である亡き方を諸仏として仰ぐ眼が開かれていくことです。
了善寺は、百々海家の個人資産でなく、所有名義は「宗教法人了善寺」です。マイホームでなく、パブリック・スペース、人生の根本問題に目覚めていく、阿弥陀如来を道場長とする聞法道場です。親鸞聖人が出遇った世界に遇うべく、住職・役員を先頭に教えに問い、聞き、習う「生涯学習施設」でありたい。本年もどうぞ宜しくお願い致します。 南無阿弥陀仏