2022年最後の法座を終えました
2022.12.25
12月25日(日)11時~お磨き、14時~16時『清澤満之師に学ぶ』を終え、本年の全ての法座が終わりました。お磨きは7名、午後の法座は本堂8名+Zoom最多11名のお参りをお迎えし、今日も続くウクライナ危機、そして日本の防衛大綱見直しと防衛予算増額という歴史の転換点において、新刊『有縁の知識』(西村見暁著・@1000円)中の一節を基に、清澤先生ご晩年の「当用日記」中の「求施原則」をたずねました。
「資本主義は離すまいとする、共産主義は奪いとろうとする。この二つの思想に共通する立場は、生きねばならぬという考えである。生きねばならぬと考えることから世界は殺しあっているのである」(前掲書135頁)
唸る他ない、昭和27年の一文です。現在の世界の様相が、70年前と重なることは、流転輪廻し続ける人類の罪業と迷妄性を照らし出します。「生きねばならぬ」との我執こそ、分限を忘れた根本的な迷いとの教示に驚かされます。またかつての戦時中に挙国体制を支えたのは、私たちの先祖、国民であったことを忘れてはなりません。確かに国家指導者や仏教教団の戦争協力も問題ですが、ナチス狩りを続けるドイツとは違う日本固有の体質が、喉元過ぎれば・・の展開を生んでいます。
わが大谷派も「本願寺さんは左翼ですか・・」とご門徒から問われる偏向と、宗派内でのみ通用する「不戦決議」を振りかざす、牧歌的な鈍さを超えねばなりません。上掲の一文は、イデオロギーを超えた視座から、資本主義も、共産主義も一刀両断しています。「信心の社会性」(池田勇諦)とは、イデオロギーを出た視座を指すのでしょう。
皆さまのお支えにより、本年も多くの法座で学ばせていただきました。ありがとうございました。
来年の法座日程はサイト上のカレンダーに記載していますが、「年間予定表」は諸般の事情から公開が遅れています。少々お待ちください。
明年は元日11時~正午「修正会」から、スタートです!南無阿弥陀仏